建築家との家づくり 7つのメリット・3つのデメリット

建築家との家づくり
7つのメリット

①「本物の自由設計」によるフルオーダーメイド住宅

工務店の設計はその後の施工のしやすさに縛られますし、ハウスメーカーの設計は自らの規格に縛られます。その点、建築家にはそのような制約が一切ないため、まったくのゼロから自由に設計を組み立てることができます。このように施工側の都合よりも建て主の利益を優先した設計ができる点が、ハウスメーカーや工務店が謳う「自由設計」とは根本的に異なります。

また、建築家は耐震、気密断熱などの基本的な性能はもちろん、建て主の細かなこだわりや趣味、家族の将来のことまでを設計の中に取り込みます。それぞれの家族のライフスタイルに合わせてゼロから設計したフルオーダーメイド設計であるため、家族にとってこれ以上住みやすい家はないはずです。

②競争入札により、適正な金額で家を建てることができます。

建築家は限られた予算の中で依頼人の要望を実現できるように努めてくれます。また建築実費率の高い工務店が施工を担当するため、費用対効果の高い家が建ちます。そして何よりも、施工を担当する工務店を決める際には、工務店数社に全く同じプランと仕様で相見積りをとることができるため、適正な工事金額で家を建てることができます。

③工事監理により工事品質が高まり、設計通りの家ができます。

施工が始まると建築家は監理業務に移ります。建築家が建て主の代理人となって工事監理を行うので、設計の意図が施工に忠実に反映され設計通りの家ができます。またおのずと工事の品質も高まります。

④街並みをリードするような洗練されたデザインの家が建ちます。

「見た目」のデザインだけでなく、住みやすさや快適性につながる「生活空間」のデザインに秀でた家が建ちます。また、建築家は依頼人の今と将来にふさわしい住まいを提案してくれますが、それと同時に街や自然との調和も考えます。だから周辺環境に馴染むだけでなく、周りの街並をリードするような住宅を建てることができます。

⑤難しい敷地条件での建築を得意としています。

ハウスメーカーのような規格がないため、狭小地や不整形地などの難しい敷地条件でもさほど建築コストを上げずに家を建てることができます。また素人では思いつかないような発想で弱点を個性として活かし、アイデアに満ちた魅力ある家を提案してくれます。

⑥建築家があなたの心強い相談相手になってくれます。

多くの人にとって家づくりは初めてのことですし、何よりも家づくりには様々な専門知識が必要になります。ハウスメーカーの営業マンの中には、建築の知識も経験も乏しい素人のような営業マンも少なくありませんが、建築家は住宅建築のプロであり専門知識と豊富な経験を併せ持っています。この建築家が常にあなたのそばにいて様々な相談に乗ってくれることは、何よりの安心につながるはずです。

⑦トラブルが発生しても建築家がいるから安心です。

例えばハウスメーカーで家を建てる場合、建て主は専門知識や交渉力をほとんど持たない状態で、ハウスメーカーと取引をすることになります。うまくいっている間は問題ないのですが、いったんトラブルが発生してしまうと、建て主は一人で大資本の建築会社を相手に交渉をすることになり、とても不利になります。この点、建築家との家づくりでは、あなたの代わりに建築家が施工業者に対して交渉をしてくれる上に言いにくいこともすべて言ってもらえます。また詳細な設計図書や見積書が手元に残るため、トラブルにも巻き込まれにくくなります。

このように「建築家との家づくり」はいいこと尽くめのようですが、反対にデメリットもあります。

建築家との家づくり
3つのデメリット

①時間と手間が掛かります。

建築家との家づくりの最大のデメリットは完成までに時間が掛かることです。設計に半年、施工に半年と家が完成するまでに最短でも1年は掛かりますし、特に設計では半年以上の期間を費やすことも珍しくありません。なぜなら間取りや内装、外装、水廻りの設備機器などをまったくの白紙の状態から決めていくからです。膨大な決定事項を一つひとつ吟味しながら決めていくため、設計の段階では建築家だけでなく依頼人にも多くの時間と手間が求められます。

②工事費用とは別に設計監理料が必要になります。

建築家に依頼すると、工事費とは別に設計監理料が必要になります。『設計料』は、工務店やハウスメーカーでも実質的には建築家と同じぐらいの費用が掛かっていますが、『監理料』は建築家に依頼したときだけに掛かる費用です。その分厳密な工事監理が行われるということでもありますが、工事品質が上がる分だけ費用が増えることを覚えておきましょう。

③工事金額や設計監理料が概算のまま、建築家と契約を交わさなければいけません。

工務店やハウスメーカーで家を建てる場合は、プランと見積りが出揃って、家の完成形とほぼ正確な工事金額が分かった上で工事請負契約を交わします。ところが建築家に依頼して家を建てる場合はそうではありません。まず建築家が最初のプランと概算の見積金額を建て主に提出します。そして建て主がそのプランを気に入り「この建築家に家づくりを依頼しよう」と決めた場合に「あなたに家づくりの設計と監理をお願いします」という業務委託契約を建築家と交わします。

注意すべきは、この時点でまだプランが確定していないため、工事金額もそれを元に計算する設計監理料金も確定していないことです。正確な金額が確定するのは数か月後に設計を固め終わり、工務店数社に相見積りを取り、そのうちの1社とお客様が工事請負契約を交わした時です。つまり建築家との家づくりでは正確な費用や家の完成形がいま一つ分からない状態で建築家と契約を交わさなければいけないのです。この点が、工務店やハウスメーカーに依頼する場合と大きく異なります。

工事金額や設計監理料が概算のまま、建築家と契約を交わさなければいけません。

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